96 :おさかなくわえた名無しさん:03/08/29 13:14 ID:EUoRpcqb
時々俺の帰りを玄関先で待っていてくれたトラネコがいた。
近所で見かけたので、頭を撫でたら家までついてきたのがきっかけだ。
ごはんを与えるでもなく、ひとしきりトラを撫でまくって家に入る、というのが日課だった。
「家に入れてくれませんか?」という仕草をするのだが、家には既に猫がいたので
病気なども怖かった為、家にトラをあげることはなかった。
天気のいい日には庭先でガラス越しに我が家の猫と日向ぼっこをしている風景があった。
我が家の猫と相性がいいらしい。
この時、トラを家族にする事をちらりと思ったりもした。
しかし、そんな矢先にトラがパッタリと姿を見せなくなった。
かわりに我が家の玄関先で見かけるようになったのは、最近越してきた家の、体格のいい猫だった。
トラが姿を見せなくなってからひと月後、朝、大事な会議に遅れそうになり急いで家を出ると、そこにはトラがいた。
見違えるほど痩せ細って、目は目やにで潰れかかっていたが、それは間違いなくトラだった。
俺を見て、かすれた声で「ニャー」と鳴いたトラに、この時初めてごはんと水を与えた。
俺はそのまま会社に出社した。会議の内容など頭に入らない。
会議が終わり次第、トラを病院へ連れて行って家族にするつもりだった。
会議は午前中いっぱいかかった。すぐ家に帰った。
トラはいなかった。水とごはんには手をつけてなかった。涙が出た。

俺には癖がある。見かけた猫に勝手に名前をつける癖がある。
黒猫なら「クロ」。三毛猫なら「ミケ」。
しかし、トラ猫を見ても「トラ」とだけは呼べなくなってしまった。
トラは、あのトラだけなんだ。何もできなくてごめんね、トラ。

…トラの事を思い出したらこんなにメンヘルな文章になってしまいますた。スミマセン(*´д`*)


ね こ の い る せ い か つ
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