生きている君と永遠に離れて、もう10年になります。
事前に何の相談も無く、親父のその場の勢いで突然我が家にお迎えさせて貰った君。
犬との同居ビギナー揃いの我が家で、君は不自由していなかった?
不自由を感じていたら申し訳ないこと此の上ないけど、私達家族は本当に幸せだったよ。
私達の教え方が下手で、お手とかお代わりとか、その辺は苦手だったけれど
本当に君は我が家には勿体ない位聡くて、我が家の中心で、且つ番人を安心して任せられたよ。
君が居なくなってから、親父が「もうあいつが番してくれへんくなったし」つって●LSOK入れた位。
私が大学に進学し実家を離れ、嘗てのように毎日一緒には過ごせなかった。
私の事なんかすぐ忘れちゃうかも、と云う私の予想を見事に裏切ってくれて。
私が帰省すると、以前と同様に門前で大興奮状態でスタンパイしてくれて
散歩してじゃれ合って思っきし遊んだ後でも暫く傍を離れなかったよね。
君が病気になったのを知った頃、私は丁度それに関連する研究に携わっていて
家族の誰よりも病気の発生機構や状況や予後を把握できたのに、
所詮その研究対象は人間だったし、て云うか獣医でもないしで何も手出しできなくて 。
君の状態を聞いて、可成り絶望的なんだとは解っていても上記の理由から
何もできない自分の無能さに此れ迄の人生において最大級に絶望して、
でも親には自分の絶望っぷりを知られたくなくて
孤独に庭の隅で三角座りしてえぐえぐ泣いていた私を慰めてくれたのは君だった。
君の事で泣いているのに、何故君はそんなに優しいんだよ。
最期を看取れて、本当に良かったよ。
院生と云うモラトリアムを利用して、研究サボった訳だけど後悔していない。
君と過ごした最後の夜を、私は一生忘れない。
暫く涙腺が壊れて制御不能で本当に仕方が無かったよ。
大人になってあんなに泣いたのは初めてだった。
君を永久に喪う事を、愚かな私は本当にその瞬間まで想定していなかったんだ。
未だに、余所の柴犬を見てかわいいなぁとか云うけど、オチは
「でもうちのが一番かわいいよねぇ頭良かったし美人だし」だよ、うちの家族の認識は。
今は、病の苦しみから解放されて楽しく過ごしているよね?
だからなの?夢に出て来てくれない。 もう一度一緒に遊びたいよ。
さっちゃん。 本当に本当に掛け替えの無い存だだしずっと大好き。
14年間ありがとう。
【ペット】虹の橋【死】
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嬉しい喜びと悲しく寂しい別れはワンセット。
しかし、それらを乗り越えていくことが「生きる」ということ。
多くの出会いと別れを経験し、諸行無常を感じつつ、一歩また一歩と前に進む。
そしてやがて来る自身の死。
その時、自分の過去を振り返り、多くの死を見つめてきた目を、今度は周囲が自分に向けている事に気付くだろう。
だから最後は悲しい顔ではなく、笑顔で迎えないとね。