410 :わんにゃん@名無しさん:03/05/09 21:10 ID:bxtq8yyj
僕の実家で飼っていた白っぽい雄の子猫、去年の夏に弟が拾ってきて、夏に帰省したときが初対面だった。
最初は飛びかかられたり攻撃されていたけれど、次第に仲良くなって、冬に帰ったときには
僕が散歩に連れて行くとニャーニャー言って後ろからついてくるようにもなった。
誰にでもなつく、でも、取り分け僕とは仲の良い猫だった。
車を怖がっていて、散歩していて車が来ると、いつも僕の後ろに隠れていた。
夜、僕が飲みに行けば、僕の帰りをずっと外で、雪が降っていても待っていた。
偶然なことに僕は帰りにコンビニに寄って、バイトをしていない学生には少々高価すぎるキャットフードなど
買ってきているもので、待っていてくれるなんて、家に着いたときはどうしようもなく嬉しかった。
布団に入ればニャーニャー言いながら潜り込んで、気持ち良さそうに鼻を鳴らして寝ていた。
僕にぴったりついて寝るので少し寝づらかったが、あまりに可愛らしいので、
毎晩のように一緒に寝ていたのだった。


411 :わんにゃん@名無しさん:03/05/09 21:10 ID:bxtq8yyj
今年一月。
昨年二十歳になっていた僕は、成人式に出るため(と奴に会うため)帰省していた。
式当日、さすがに猫を連れて行くわけにはいかず、少しの間だけだと思い、
家に置いて行ったのだった。

式が終わり、旧友との幾度にも渡る凄惨な飲み会を超えて家に帰っても、奴の姿はなかった。
テレビの裏で寝てるんだろうな、と思い、精魂ともに尽き果てていた僕は、明日の新幹線を考え、寝ることにした。

目が覚めても、奴の姿はない。不審に思い祖母に尋ねると、散歩に行った、と告げられた。
まあ、次の休みまで一月も間はないし、すぐ会える。休みを減らぬよう、早く大学に戻って試験をこなそう。
そして僕はアパートへ向かった。

412 :愚痴ですごめんなさい:03/05/09 21:11 ID:bxtq8yyj
その数日後、母の口から電話越しで放たれた一言、それは、僕を狂わせるに充分な威力をもった一言だった。
母が勝手に、僻地の、話したこともなければ顔も知らない、赤の他人の老夫婦に譲ったのだ。
実は姉が幼いときよりのひどいアレルギーで、動物は飼えなかったのだ。
家族はみんなそれを理解していた。しかし、弟が奴を連れてきた。
母曰く、もう成長したから、大丈夫だと思っていた。それで飼おうということになっていたのだ。
僕は、猫がいないのなら家に帰る理由などない。と告げた。

それから毎晩、同じ夢を見るようになった。
寝ようと布団に入ったときも、そっと布団をめくってみる。
奴がこっそり潜り込んでいるのではないか、と思うからだ。

413 :わんにゃん@名無しさん:03/05/09 21:54 ID:A2K2irmO
早く卒業・就職して、ペット可のマンションに移り、猫を迎えにいったら?

414 :わんにゃん@名無しさん:03/05/09 22:27 ID:s7DR/LLe
>>412
お姉さんがひどいアレルギーだったら仕方ないかも。
あまりお母様を責めませぬよう。

老夫婦の連絡先を教えてもらって
時々会いに行ってあげてはどうかな?


415 :わんにゃん@名無しさん:03/05/09 23:02 ID:NIy2rroh
実家の猫であって、自分だけの猫という訳でもなさそうなので
お母さんの事は責められないと思う。
そんなに可愛がっていたのなら、一緒に暮らすのがいい。

私は結婚で実家に可愛がっていた猫を置いてきてしまった。
母は外に出しても平気にしているタイプだったので
私が家を出たとたんに外に出されてしまい事故死した。
どうしてペット可マンションに一緒に連れていかなかったのか私、と
数年経った今でも後悔している。思い出すと涙が出る。
そういう母と解っていて置いてきた私が悪い。
今では二匹の猫と暮らしていて、二匹とも可愛いけれど、
あの猫以上に好きになれる猫はいないし
あの猫を忘れる日は来ないと思う。


417 :わんにゃん@名無しさん:03/05/10 22:43 ID:mNRAJfKW
>>415
前の猫ちゃんのことは忘れないでいてあげてほしいけど
あの猫以上に好きになれないなんて思いで飼われてたら
今の2匹の猫ちゃんがなんだかかわいそう。



#猫@井戸端スレッド#part9
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